政府関係各機関の対応のまずさについて

韓国の血液型育児番組の能見

放送について,どこが指導管轄機関かと調べると,どうやら総務省らしい。


かつて,テレビ朝日系の,TVタックルというやや過激,かつ,ややおフザケ気味の番組で,藤井孝男衆議院議員について,編集上,あきらかに誤解を与えるような番組構成があり,BPOがまず適切な措置を取るよう勧告した。その後,総務省が行政指導を行ったところ,BPOはなんと言ったか??



総務省が6月22日にテレビ朝日「TVタックル」の国会報道などに対して通達した行政指導について、「放送の自律や放送界の第三者機関に対する信頼を危うくする恐れが強い」とする声明を発表した(インターネットニュースのまま)。


このあと,asahi.com(要するに,朝日新聞のweb版)が,おかしなコメントをつけていたので私は何となく覚えていたのである。



これについては,

http://yosh.moe-nifty.com/blog/cat209188/

が詳しく言及しており,私も全く同感である。




さて,政府に対して鼻息が荒いBPOではあるが,今回の血液型について,ある程度抜本的な方策が取れるものかどうか。BPOのホームページには,BRC(後述)の説明があって,以下の通りである。



放送と人権等権利に関する委員会(BRC)には、裁判所のような法的根拠もなく、警察のような捜査権もありません。このような第三者機関が有意義な活動を続けていくことが出来るかどうかは、視聴者・一般国民の皆さんからの信頼が得られるような活動ができるかかどうかにかかっています。


などと,あなた任せ,要するに,えらく気が弱いのである。


私としては,もちろん,政府が報道機関などに口出しするのは余り好ましいことではないと思っているし,むしろ第2次大戦戦前・戦中の例を挙げるまでも無く,危険ですらあるとも認識している。


だが,現在の血液型性格判断の一方的な大流行・大繁栄をみて,BPOは何思う??


私見だが,BPOだけでは,もはやどうにもならないような問題であり,社会的にも,また将来は韓国・中国・台湾などを巻き込む国際的な問題にも発展するのは,ほとんど間違いないような件ではないだろうか?こういうときは,やはり政府の行政団体と足並みを揃えて対処に当たるなどというのも選択肢の一つに考えても良いのではないだろうか?


私も,不本意だが,そうでも言わざるを得ないのである。もし,何か良い,血液型屋撲滅方法があれば,是非教えて欲しいものだ。おそらく,BPOは完全に独立して永遠にして不可侵の存在である,というのは理想論そのものである。しかし,そうやってがんばっているうちに,良くない方向に行ってしまったら---一体,誰の責任になるのであろうか?



テレビ朝日の話が出たついでに,テレビ朝日は,血液型の番組についての釈明をどういう風に展開しているか,是非ご紹介したい。呆れて物が言えなくなること,請け合いである。



                            〔 2004年 7月 26日付 〕

 今回の番組は、現在、世の中に溢れている血液型に関するさまざまな情報を集約してみようと企画いたしました。制作にあたっては、偏りによって差別や偏見を助長することがないよう、新聞、テレビ、書籍、雑誌等の情報を集め、さらに血液型研究の第一人者、血液型人間研究室代表・能美俊賢氏に監修をお願いし(注 原文のままである)、血液型別の傾向を調査・研究いたしました。また、番組独自の調査・実験も行っております。

 今回の番組はその結果を放送したものであり、「視聴者の皆様からの意見」で指摘のあったような特定の血液型に悪印象を与える意図は全くございません。むしろ、私どもは企画から放送に至るまで、一方的な決めつけで差別や偏見を助長しないよう留意したつもりです。スタジオでのトークでは結果を全肯定するのではなく、ゲストの方々に当てはまるかどうかという議論を展開しておりますし、番組の最後でも差別や偏見を助長しないようテロップを入れ、視聴者の皆様に注意喚起を行っております。しかし、設問項目の多くで特定の血液型の調査結果が悪かったのは事実であり、このことが視聴者のご指摘の要因となったかと反省しております。

 私どもは差別や偏見を助長することがないよう制作を行ったつもりですが、結果的に視聴者の皆様から指摘をいただいたことは本意ではなく遺憾に思います。(注 ここからが重要!!)今後も、更に細心の注意を払い番組制作をする所存ですので、何卒ご理解を賜りますようお願い申しあげます。


http://www.bpo.gr.jp/youth/f-answer.html より。


かくも努力して,血液型番組を作ってきた,という自負に満ち溢れているのである。今後も,懸命な努力を惜しまず,血液型番組を作っていきます!という熱い抱負も感じさせる。


とにかく!!,血液型番組は作られなくてはならないのである!!!


当日記を,ここ数日読んできている読者は,血液型屋が如何にいかがわしい連中であるか,もうわかっていると思う。ところが,上記文中にあるように「血液型研究の第一人者」などと持ち上げて,なんと可愛がってやっていることか!!。


テレビ朝日は,本当に馬鹿ばかりでやっているのか !!


これでも,局内で処分者が出ないとは…。




おそらく,BPOなり各放送局には,能見父子を筆頭として,何としても血液型で喰わなければならない,血液型がなくては喰っていけない---そういう血液型屋周辺からの攻撃メールなどがずいぶん届いていることだと思う。曰く,「血液型は既に認められた概念だ」「マスコミが真実を捻じ曲げて報道するのは,傲慢だ」etc…


しかし,これらメールの出される背景を良く考え,大いに割り引いて考慮しなくてはならないと思うのである。


政府が,あるいは自民党が,いろいろの血液型屋からの妨害にもめげず,本当に重要なことは何なのか,何を今やっておくべきなのかを的確につかんで行動しなくてはならないと切に思うのである。


「この国を想う」首相よ。

「自分のプロフィールなどに,血液型をつけるのはやめませんか」ぐらいは,せめて言って欲しいものである。

             (つづく)