テレビによる現代的 ヤラセの手法について

モナリザもはた迷惑...

最近は,テレビ批判ばかりになってしまっているが,血液型性格判断大流行の温床になっている,テレビ研究は重要であると考えている。


以下のニュースは本日のものだが,現代的 ヤラセ?の手法としては,典型的とすら思えるので,挙げておく価値があると判断した。



モナ・リザ」は誤報!?日テレに抗議文


 26日放送の日本テレビ系「超歴史ミステリー!ルーブル美術館の秘密」で名画「モナ・リザ」が2点あり、うち1点が発見されたと紹介されたことに対し、東北大学大学院の田中英道教授(西洋美術史)が28日、「もう1点がコピーであることは学会でほぼ結論づけられている」などとして同局に抗議文を送った。

 田中教授によると、この1点は1980年代半ばにスイスの画商が売りに出そうとしたコピーといい、日テレは「スイスのモナ・リザの存在は専門家には知られていたが、今回日本で初めて映像化に成功した。絵は鑑定中」などとしている。



これは,「日テレの誤報!?」などと書いてくれているが,どうも「解っていてやっている」気配が無いわけでもない。


血液型でもそうだが...


<現代的 ヤラセの手法としては..>


①まず,よほど暇で物好きな専門家しかクレームをつけてこない,あるいは現在議論が分かれているような部分について,デッチアゲで『スクープ』扱いできるものがないか?懸命に捜索する。


②その情報が,明らかに真実と違っていたからといって,誰かが大幅な損害を受けたり,訴えてくるようなものでないことを確認する。


③不幸にして,一部専門家があれこれとクレームをつけてきた場合でも,「当方の勉強不足で」とか「その辺りは,専門家間でも意見の分かれるところだというところまでは調べ済みだから」,などとお茶を濁すことが可能であることも確認する。



上記のことが全て確認できれば,「即 GO!!」である。


特に,近年の傾向として,『ヤラセ』を『誤報』と見せかけるような,そんなテクニックが多用されているように思うが,いかがであろうか?


目下の血液型性格判断についてであるが,上記3項目のうち②に明らかに抵触する(既に,BPO等に対し,一般視聴者から沢山の批判が寄せられている)ため,放送すれば,たちまちアウト!! 製作者は,失業の危機に立たされるのはいうまでもないのだが...


ということは,血液型番組については,しつこく何度も抗議行動を続けるということが撲滅への道となる,という結論に達したわけだ。